にんべんは持続可能な
漁業で獲られた
カツオから生産した鰹節で
和食文化を支えてまいります。
世界的に漁業の中でカツオ漁獲量が増大し、
ツナ缶をはじめとして
世界中でカツオが多く利用されるようになりました。
2020年から遠洋旋網漁業で漁獲されるカツオ魚価も上昇し、
鰹節に適したカツオを調達する事が不安定になっています。
その中で持続可能な漁業で獲られた
MSC認証のカツオを利用し、
持続可能な鰹節製造の流れを構築出来ないかと思い、
漁獲から水揚げ、製造、加工、販売に至る
一連の流れを構築したいと取り組み始めました。
仕入先が持続可能な漁業に与えられるMSC漁業認証を取得し、弊社は製品化へ向けた加工から販売に至る流通過程に関するCoC認証を、MSC CoC認証取得事業者のグループに加盟することで繋げてまいりました。
MSC認証とは
MSC「海のエコラベル」とは
水産資源と環境に配慮し、持続可能な漁業によって獲られた天然の水産物として認められたものに付けられているラベルです。
2023年度時点で、MSC「海のエコラベル」の付いた製品は世界で20,000品目以上存在します。
MSC認証とは
MSCとは「Marine Stewardship Council(海洋管理協議会)」の略称です。
持続可能な漁業に向けた取り組みに報いるとともに、世界の海洋環境の保全に貢献する事を目的に1997年に設立された国際的な非営利団体MSC が管理・推進しています。
水産資源や環境に配慮し、適切に管理された持続可能な漁業に関する認証で、MSC漁業認証とMSC CoC認証の2つから成ります。
MSC漁業認証
持続可能な漁業に対する「MSC漁業認証」。MSC漁業認証規格に則り、第三者の審査機関が漁業を審査します。
3つの原則に基づき、1)資源の持続可能性、2)漁業が生態系に与える影響、3)漁業の管理システムが審査されます。
MSC CoC認証
水産物の水揚げ以降のサプライチェーンに対する「MSC CoC認証」。MSC漁業認証を取得した漁業で獲られた認証水産物と非認証水産物が混ざらないよう管理し、加工、流通を通じて消費者に認証水産物を届ける事を目的とした認証となります。製品がMSCラベル付きで消費者向けに最終包装されるまでのサプライチェーンの各過程で必要となります。
にんべんのMSC
「海のエコラベル」
付き商品
ができるまで
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漁獲
MSC漁業認証かつお一本釣漁業株式会社
巻き網漁ではなく、一本釣りカツオを採用
混獲されづらく鮮度がいい魚を必要な分だけ獲り次の世代へ残していく。
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生産
MSC CoC認証立石水産株式会社
MSC 認証の一本釣りカツオを使用して
MSC CoC 認証規格に則り鰹節製造を行う。 -
生産
MSC CoC認証株式会社にんべん 大井川事業所
MSC 認証鰹節を使用した削り節の製造加工を行う。
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販売
MSC CoC認証株式会社にんべん 日本橋本店
店頭に並ぶ、家庭に届く
漁獲MSC漁業認証規格に準拠した
一本釣り漁業
MSC認証のカツオを使用した鰹節作りを進めています。MSC認証の鰹節の製品化と、MSC認証カツオを使用した鰹節作りにより、今後も鰹節作りが安定して持続する流れを作りたいと考えています。
MSC漁業認証は「かつお一本釣漁業株式会社」が取得しています。
2023年4月「かつお一本釣漁業株式会社」は㈱カネシメイチ(宮城県)、旭漁業㈱(鹿児島県)、枕崎漁業協同組合(鹿児島県)の共同出資によって設立されました。認証対象は、遠洋一本釣り船5隻によって漁獲されるカツオとビンナガマグロとなります。
MSC漁業認証かつお一本釣漁業株式会社
株式会社カネシメイチ(宮城県)、旭漁業株式会社(鹿児島県)、枕崎市漁業協同組合(鹿児島県)の共同出資により設立された。
MSC認証の対象となるのは遠洋一本釣り船5隻によって漁獲されるカツオとビンナガマグロです。
かつお一本釣り漁業株式会社 共同代表 市田恵八郎氏
一本釣り漁業者ならびに船員は、マンパワーのみを頼みとするその漁法が、海洋資源の持続可能性に寄与するものと自負して操業してまいりました。
認証を機に次世代への貴重な海洋資源を継承すべく、さらに決意を新たに致す所存です。
生産MSC CoC認証規格に準拠した
適切な製造管理工程
水揚げ以降のサプライチェーンにおいて認証水産物が適切に管理され、認証水産物が非認証水産物と混ざることなく消費者に届くことを目的とするのが、MSC(またはASC)CoC認証です。
CoC認証を取得していない事業体に一度でも所有権が移ると、それ以降、認証水産物として取り扱うことはできません。
認証水産物の管理においては、購入・製造・保管・販売などの各工程において、他の水産物との明確な識別、帳票上での明示、記録の保管などが求められます。
MSC「海のエコラベル」付き
本枯鰹節ができるまで
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01生切り
水揚げされたカツオは、頭を切り、内臓を取り除き水洗いします。
サイズの大きなカツオは二枚におろし、さらに背側と腹側とに切り分け、本節4 本(背側2 本、腹側2 本)が作られます。 -
02煮熟(しゃじゅく)
約80℃に調整された煮窯に煮籠を8枚ほど重ねて入れます。
その後、鮮度・サイズ・脂肪の量に応じて温度を上げ、60 ~ 90 分煮熟します。 -
03焙乾(ばいかん)
椨(たぶ)、コナラ、クヌギなどの広葉樹の薪を燃やして焙乾し、熱と煙で水分を抜いていきます。
一気に焙乾すると、表面が乾くだけで節の水分が抜けにくいので、約1か月かけ大きさにより10~15回くらい繰り返します。
この工程を経たものを「荒節」と呼びます。焙乾は水分を取ること以外に、菌の増殖や酸化を防止し、香気をつけるなどの目的があります。 -
04カビ付け・天日干し
荒節の表面を削ってカビが付きやすいように整えた後、優良鰹節カビを植菌して、温度・湿度が管理されている室(むろ)で貯蔵します。
10~15日程度でカビがつき、その後節を天日干しをしてカビを払います。カビを付けることにより、鰹節特有の香気が生まれ、きれいに澄んだだしがひけます。
にんべんでは、カビ付けと天日干しを4回以上繰り返したものを「本枯鰹節」と呼びます。 -
05完成
生切りから焙乾、カビ付け・天日干しを経て、4~6か月かけて本枯鰹節が完成します。
その後、にんべん 大井川工場にて血合い部分を1 本1 本丁寧に取り除き、にんべん独自のハイソフト製法で削り、「鰹節フレッシュパックゴールド」の完成です。
MSC CoC認証立石水産株式会社
創業1912年(大正元年)の鹿児島県枕崎市にある鰹節製造業
昭和22年に立石水産株式会社を設立。
MSC認証の一本釣りカツオを使用してMSC CoC認証規格に則り鰹節製造を行います。
MSC CoC認証株式会社にんべん 大井川事業所
創業1699年(元禄12 年)より続く、東京日本橋に本店を構える鰹節専門店。
静岡県焼津市所在の大井川事業所にてMSC 認証鰹節を使用した削り節の製造加工を行います。
販売MSCラベル付き製品を
取り扱う販売店
MSC「海のエコラベル」付き鰹節を販売し、お客様へお届けします。
MSC CoC認証株式会社にんべん 日本橋本店
コレド室町1にある日本橋本店もMSC CoC認証取得事業者のグループに加盟しています。
にんべん大井川事業所で生産されたMSCラベル付き商品は全国の百貨店でも販売されます。