鰹節のプロがこっそり教えるだしの取り方

「だし」は料理の基本だからこそ、本物にこだわりたいもの。豊潤な旨味とコクは、化学調味料では味わえません。そのうえ鰹節は、高タンパクで、ビタミンやミネラルが凝縮した食品でもあります。鰹節のプロが教えるだしの取り方は、決して難しくありません。今日から「ワンランク上の味」を楽しみましょう!
だしの種類と用途
かつおぶしのだしの取り方として覚えておきたいのは「一番だし」「二番だし」「かつおと昆布の合わせだし」の3種類。お料理によって使い分けます。
かつお一番だし
豊潤な味と香り、そして濁りのない上品な琥珀色が特徴です。吸い物、みそ汁、茶碗蒸し、そばつゆ、うどんつゆなどにぴったりです。


材料
- 鰹節
- 30g
- 水
- 1,000ml(カップ5杯)
作り方
① 鍋に水1,000mlを入れ、沸騰したら火を止める。
② 削りぶし30gを入れて、1~2分間おく。
③ ざるに布またはキッチンペーパーをしいて、削りぶしをこし、1分間おく。
④ だしとして、約800ml(味噌汁約4杯分)取れます。
※削りぶしをこす際、絞るとえぐみが出ますので、絞らないでください。
かつお二番だし
香りはやや弱くなるものの、濃い旨味が特徴の二番だし。煮物、炊き込みご飯、鍋物などにどうぞ。まだ旨味が残っているので、沸騰したら弱火にかけてじっくりと素材を引き出します。香りが弱すぎるようであれば、少量の削り節を足すのも一般的です。


材料
- 一番だしのだしがらのけずり節
- 削り節30g相当
- 水
- 500ml(カップ2.5杯)
- 追いがつお用けずり節
- 4.5~5g
作り方
① 鍋に一番だしのだしがらおよび水500mlを入れ火にかけ、沸騰後、弱火で3~5分間煮出して火を止める。
② 1にけずり節4.5~5gを加えて、1~2分間おく。
③ ざるに布またはキッチンペーパーをしいて、削りぶしをこし、1分間おいたあと、軽く絞る。
④ だしとして、約440ml取れます。
かつおと昆布の合わせだし
動物性の旨味と植物性の旨味があいまって、鰹節と昆布の絶妙なバランスが楽しめます。煮物、鍋物などに。


材料
- だし昆布
- 10g
- かつお削り節
- 20g
- 水
- 1,000ml
作り方
① 鍋に水1,000mlおよび昆布10gを入れ、30分~1時間おく。
② 1を加熱し、鍋底から小さな気泡が出てきたら火を止め(約80℃)、昆布を取り出す。
③ 再加熱し、沸騰後火を止め、かつお削りぶし20gを入れて2分間おく。
④ ざるにガーゼをしいて、削りぶしをこし、1分間おく。