カツオ加工品

かつお加工品として世界的にみたとき、かつお缶詰が圧倒的に多い。

1. 缶詰

かつお缶詰としては、かつお水煮と、かつお油漬の2種類があります。世界的にみたとき、かつお加工品としてかつお缶詰が圧倒的に多く、バンコク (タイ)のカツオ相場の動向は、日本国内のカツオ魚価に大きな影響を及ぼしています。

2.刺身(生食)

近海物

「目には青葉 山ホトトギス 初鰹」(山口素堂)と詠まれたように、江戸時代には北上するカツオ(上り)を季節のはしり物として珍重しました。この句の影響か、カツオのシーズンは4~5月のイメージが定着しています。脂ののりもまだ良くないですが、現代でも近海の水氷で運んできたものは冷凍物とひと味違う逸品です。

遠洋物

南方物と呼ばれる冷凍物。生のカツオにはかないませんが、一年中安価な値段で食べられるのは、消費者にとって魅力的です。

トロガツオ

金華山沖から青森沖まで北上したカツオを南下する下り(戻り)のタイミングで漁獲し、冷凍にして流通しています。脂がのりきっておいしいのと、ネーミングの良さで人気商品になっています。

たたき

「土佐造り」とも呼ばれ、カツオ料理の代表的なものです。新鮮なカツオを卸し、皮付きのまま串を打って塩をふり、わらの火で表面を軽く焼きます。焼きあがったら包丁の背などでたたき、ポン酢(地方により違う)・アサツキ・ニンニク・ショウガなどの薬味を盛り付けます。 家庭ではわらの火や炭火を用意するのが大変なので、ガスの火で代用します。

3. 生利(なまり)節

鰹節の製造工程で、煮熱、放冷したあと、皮を1/2~1/3剥き、7枚骨を骨抜きしたものが、「生利(なまり)」です。そのあと、一番火をいれたものが「生利(なまり)節」です。かつお角煮では、生利節をさらに角切りして、醤油ベースの調味液でじっくり煮詰めて作られます。

4. 塩辛

「酒盗」ともいい、カツオの胃・腸・幽門垂を、水洗いしたあとに食塩と混ぜ合せ(15〜20%の塩分濃度)、攪拌を繰返してつくります。発酵と熟成には1~2年の期間がかかります。カツオ漁船で一升瓶に作り、船の中に横にして置いておくと、船がゆれてビンがゴロゴロと動くことにより、良く攪拌されるのでおいしくできるという説もあります。

5. 塩鰹

西伊豆の田子に伝わるものです。カツオの鰓〈エラ〉と内臓を取り、中骨に合わせて頭から尾まで包丁を深く入れます。カツオ3.5kgに塩1kgの割合で塩漬けにして、3日間置き、その後、塩水に7日間ほど漬けておきます。できあがったら吊るして干しておき、日陰に吊るして1ヶ月、冷蔵庫で3~4ヶ月保存できます。5mmぐらいに薄く切り、そのまま、もしくは焼いてから酢に漬けるか、焼いたものをほぐしてお茶漬けにして食べます。

もともとは正月の飾り物に用いていたもので、腐りやすいカツオを保存するための加工です。 名前の変遷が面白く、正月の飾りに使うので「正月魚<ショウガツウオ>」「正月用<ショウガツヨウ>」と呼んでいたものが「塩鰹」となりました。

6. 鰹せんじ(カツオエキス)

鰹節製造工程のカツオを煮熟したあとの煮汁を煮詰めたもので、枕崎などでは、「鰹せんじ」として販売されています。黒褐色の飴状の液体で、独特の生臭さと苦みがありますが、味噌汁や煮物に使うと、かつおの濃厚なうまみが広がります。

なお、現在ではタイで作られている、かつお缶詰の煮汁を加熱濃縮したカツオエキスも多く流通しています。

7. ハラモ

内臓を取出すときに腹部を三角形に切り取ったものをハラモ(地方によってはハラス)と呼び、塩焼き・干物で食べます。鹿児島県の枕崎、山川や、焼津などで加工して販売されています。

  • ハラモ
    ハラモ

8. ヘソ(心臓)

カツオの心臓です。コリコリとした食感で、焼津の名物になっています。新鮮なものは刺身で、その他みそ煮込み・フライ・バター焼きなどで食べます。

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